探偵の料金設定はなぜ高いのか？
生まれてはじめてネットで探偵を検索し、浮気調査の料金をリサーチしていたところ、思わぬ料金設定に驚かれた方もいらっしゃると思います。
なぜ、探偵の料金設定は高いのか、そして高く感じるのかを書いていきたいと思います。今回は分かりやすいように「浮気調査」の料金について書きます。
浮気調査の料金設定は各社バラバラ
数多くある探偵事務所の中で、もっとも多い依頼が配偶者の浮気に関する問題です。一口に浮気調査と言っても素行（尾行）調査を行うものと、携帯電話や車のナンバーから割り出すといった依頼があります。
素行（尾行）調査の場合、基本料金プラス時間料金というタクシーの料金設定のようなシステムを採用している探偵事務所が多く、安いところは1時間3000円から高いところでは1時間5万円という価格設定のところもあります。
1時間3000円という探偵事務所は調査員（探偵）一名あたりの料金を提示しているところが殆どで、実際に相談～調査契約の段階では、調査員（探偵）が二名必要です・最低時間は4時間からの契約になる、という説明がされていて、結局は依頼者が考えていた料金から高額になるというところがあります。
1時間3000円とホームページに記載しておけば、問い合わせに繋がると考えているのだと思います。そしてそういう探偵事務所が非常に多いです。
反して1時間5万円の所は料金表示はしていないところが多いです。もともと他の宣伝媒体を使って集客しているので問い合わせの数はダントツに多いと思われます。
他の宣伝媒体というのは、ヤフーやグーグルのトップの方に掲載されている「スポンサー」という広告表示でお金をかけているものです。お金を払っているので検索結果より上部に表示される仕組みになっており、お金をたくさん使えば常に一番に「スポンサー」として表示されるようになります。
直近の価格は分かりませんが、「浮気調査」のキーワードではワンクリックで数千円というとても高額な料金になっています。
また、大手と自ら言ってしまっている探偵事務所の中には「有名人」をトップページに表示しているところもあります。有名人の方は自ら探偵事務所と契約している訳ではなく、ひと月あたり35万円～を払えば、その有名人の写真を掲載できるというシステムになっているのです。
タレントさんもさまざまな仕事をこなしてお金を稼がなければなりませんが、いままでCM契約など高額なギャランティを支払う能力のある上場企業など、一部の企業でしか有名人を広告媒体に使うことはできませんでした。
ですが、上記企業の出現により今までも安く広告に掲載できるようになったのです。
この広告料金を負担しているのは「依頼者本人」です。ですから広告費を多くかけている探偵事務所は必然的に料金も高くなります。その高い料金を掲示してしまうと、他の安い料金設定の探偵事務所と比較されてしまうと負けてしまうのは明らかですよね。
大手と自ら言ってしまっている探偵事務所が料金をサイト上で明確に提示していないのはそのためなのです。
1時間あたりの金額で決めないほうがいい
探偵の世界を１ミリも知らない依頼者は料金で選んでしまうという事が多いです。消費者目線ですので、料金で比較するのは当たり前のことです。
浮気調査の場合、素行調査、すなわち尾行調査を行いますが、浮気の証拠が得られるまで何時間かかるのかは神様でも分かりません。依頼者に運があれば調査したその日に結果が出る場合もあります。それでは探偵は儲かりませんので複数回の証拠を得ることを勧めてくるでしょう。
逆に何日も調査を行っても結果が出ないこともあります。浮気相手とそんなに頻繁に逢っていないこともありますし、一夜限りという浮気もあるからです。
筆者の経験では過去に、外国人と浮気していたのですが浮気相手の外国人のビザの関係で帰国していてひと月以上会わなかったケースもありました。何回やっても浮気の証拠が取れないわけですよね。これは探偵側に落ち度があるわけではなく、調査を行った、依頼してきた時期が悪かったようです。
一言で浮気調査と行っても千差万別人それぞれですので、依頼する時期やケースによっては時間のかかる場合もあるのです。
良い探偵社は一件いくらで受けてくれる
依頼人のことを本当に考えている探偵社は浮気調査を時間単位で受けるのではなく、一件いくらで受けてくれるところもあります。さすがに上限はありますが、浮気の証拠から浮気相手の身元関係まで依頼者が知りたいことを総合的に理解し、それを頭での中で組み立てて提案する。
そういう探偵社も中にはあると思うので、一時間○○○円です。というところに依頼するのではなく、最初から最後までいくらです、と提案してくれる探偵の方が安心感がありますよね。
１時間いくらです、、、という探偵社では依頼者が頭の中で計算してしまい、どんどん膨れ上がる探偵費用が思い浮かんでしまい結果が出る前にキャンセルしてしまう依頼者もいらっしゃいます。探偵としては途中でやめるのは辛いのですが依頼者の意向ですのでしかたのない部分では有ります。
なぜ高く感じるのか
前にも他のブログで書きましたが、1,000円カットというものをご存知でしょうか。およそ10分でカットをしてくれるという商売です。2023年現在では1,350円という設定になっていますが、当初は1,000円でした。
サービス業は10分1,000円というものがあります。10分でカットをしてくれるので1,000円。女性の場合はもっと時間をかけるのでカットだけしにいっても1万円くらいいくのでないでしょうか。時間換算するとどうでしょうか？10分1,000円くらいなのではないでしょうか。
マッサージをやったことはないのですが、マッサージも同じように10分1,000円位の料金設定なのではないでしょうか。
探偵の行う浮気調査は基本二名です。車が必要な場合は車と運転役の探偵も必要になります。探偵二名で一時間張り込むとして10分1,000円の計算ですと、1万2千円になります。これより安い探偵事務所は無いと思いますが、最低でもこれ位以上かかると思って間違いないと思います。
探偵は高い
探偵を雇うような依頼者は基本的にお金が自由になる人が多く、いわゆる富裕層の人が多い印象です。富裕層の依頼の多くは自己や自社の利益を守るためやライバルの動向を探るために探偵を雇うことがあります。
浮気調査を依頼してくるような一般の主婦はそこまでお金を使わないので非常に高いと感じるでしょうし、今の日本では賃金もあがらず、平行線ですよね。平成初期は依頼者の多くが沢山お金を使ってくれましたｗ
探偵料金は富裕層向け
探偵を雇うなんて、前はお金持ちだけでした。探偵という仕事が広く認知されるようになり、インターネットの普及とともに一般の方も依頼してくるようになりました。
価格競争も生まれ、安い・格安という前には考えられなかったフレーズも出てきました。
しかし、基本的には富裕層がお金をかけてでも解決したい問題がある時に使うのが探偵という仕事であって、予算の限られた人が依頼するようなものではないのです。
よい仕事をするためには予算が必要です。10万円のプレハブと10億円のビルとではどちらが居心地の良い空間を提供できるでしょうか？
1,000円のランチと1万円のランチでは場所やサーブ含めて後者の方に軍配があがると思います。
つまり安かろう悪かろうの世界なんです。
予算をかけたくないのなら探偵に依頼するのではなく、検索やチャットGTPで調べてみると案外答えが見つかるのではないかと思いますよ。
